2023/1/2更新
僕大きくなったらアイアンマンになる!
教育成功
染めたな!?
見所だけを知りたい方はこちら。
ユニバース〜狂気と興奮のるつぼ〜
今回のテーマは映画「アイアンマン」。この映画とそれに連なるシリーズ、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の魅力をお伝えします。
皆さんは映画業界におけるユニバースというものをご存知でしょうか?
映画をあまり観ない方にとっては馴染みのない概念だと思います。
僕も知ったのは2年くらい前。映画を観る習慣ができてからでした。
知るとおそらくゾッとします。
でも、ハマるとこれがかなり深い沼なんですね。
本題に入る前に映画業界の狂気の産物とも言えるユニバースについて簡単に説明させたいただきます。
混ざり合う世界
ズバリ、ユニバースとは複数の映像作品を同一の世界観の中でクロスオーバーさせて展開する作品群です。
例えが古くて申し訳ないのですが、かつて「ドラゴンボール」の話の中に「Dr.スランプ」のキャラクターが登場したことがありました。
ぽっと出の出演ではなく、数話に渡ってしっかり話の本筋に絡んでいました。
当時そんな概念はなかったとは言え、あれもユニバースと言えるでしょう。
どちらの作品も鳥山明先生によって描かれた漫画が原作だったので簡単に実現できました。
ドラえもんにパーマンが出たのと同じ
だから例えが古いんだって
MCUに登場するアイアンマン、スパイダーマンなどのキャラクターたちは元々「マーベル・コミック」から出版されたコミックに登場しています。いわゆるアメコミですね。
これらのキャラクターの生みの親である作家は先程の例えと違ってバラバラです。
え、違う作者のキャラクターが一つの漫画に出ているの?
うん。日本だと「ルパン三世VS名探偵コナン」なんてのがあったね
「MCU」はこのコミック上で行われていた共演をそのまま実写化させようというとんでもない規模の企画だったのです。
指揮を取るのはマーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギ氏。彼の陣頭指揮の下、監督も脚本家も一人の人間が行うのではなく、企画毎に選定されます。
な?狂っているだろ?
例えばドラゴンボールとワンピースとHUNTER×HUNTERが全部同じ世界の話と言われて納得できますか?
できん
だけど、だけど、だけど、もしも--
これらは違う場所で起きていた出来事で、片やナメック星でドラゴンボール争奪戦をし、片や海の上でまだ誰も見たことのない宝を目指して航海をし、片や暗黒大陸を目指していつ終わるか分からない旅路を辿っていたとしたら
オラわくわくすっぞ
実はそういう世界観でしたと明言するだけで、どこかで何かの拍子にキャラクターたちがクロスオーバーして一緒に共通の敵と戦うなんて展開の余地が残されるわけです。
かつて、僕たち少年少女だった者たちは孫悟空とアラレちゃんの共演に興奮しました。
最強だと思っていた孫悟空とギャグ漫画出身のロボットであるアラレちゃんが同等の力を持っていたという設定の妙にアドレナリンの分泌が止まりませんでした。
そして、大人になった今、MCUが僕らの心の奥底にあるエモーショナルな童心を刺激し続けてくれること、その展開をリアルタイムで観続けられることはとても幸福なことだと思うのです。
今回の作品にはあのキャラクターが参戦するかも!?
結果として、MCUは大成功を収めており、今もなおユニバースは広がり続けています。
現在その作品群は30作を超えました。
これらを全て観るのはとても大変です。
もう一度観ろと言われたら喜んでスクリーンの前で正座するけどね
ところが、今はDisney+と契約するだけで、全作品視聴可能な環境が整います。
しかし、ハマるかも分からないMCUのためにDisney+を契約するのは気が引けるというそこの貴方。
ご安心ください。今回ご紹介する映画「アイアンマン」とMCUの次作「インクレディブル・ハルク」はAmazon Prime Videoで見放題です。(2022年9月現在)
Amazon Primeなら契約しているという方は多いのではないでしょうか?
まずは「アイアンマン」を観ていただいて、その沼の一端に触れていただければと思います。
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MCUの大成功を受け、ユニバースはあちこちの映画配給会社でも後を追う企画となりました。
その最たるものはDCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)でしょう。
アメコミの出版社二台巨頭と言えばマーベル・コミックともう一社がDCコミックスです。
実はスーパーマンやバットマンといった超有名ヒーローはマーベルのキャラクターではなく、DCのキャラクターなんです。
彼らをユニバースさせようとしたのがDCEU。ところが、その評価は賛否両論。
はっきり言ってしまえば、うまくユニバれていません。
ユニバースというのは緻密な構成なくしては矛盾や回収できな伏線が随所に出てしまい、崩壊してしまいます。
結果として、2022年に公開された大作「THE BATMAN」はバットマンが主人公なのにDCEUには属していません。過去に他のバットマンが参戦済みなのですが・・・・・・。
「他のバットマンって何?」と思った貴方、極めて正常な反応です。(しかし、それが最近のユニバースでは当たり前になりつつある)
ちなみに日本では「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」という奇跡の企画が進行中です。
2022年9月現在、ゴジラ、エヴァンゲリオン、ウルトラマンが参戦済みです。涎が止まんねぇな!
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これを読めばアイアンマンがきっと観たくなる!
ヒーロー映画は子どもが観るもの?
ヒーロー好き?
好きー!
ヒーロー映画は子ども向けだから見たことがないという方もおられるのではないでしょうか?
日本においてヒーロー映画と言われると劇場版の仮面ライダーやウルトラマン、戦隊モノをイメージされる方が多いと思います。
それらは地上波のテレビ番組の延長線上であり、対象年齢も低めに設定されています。
先日、映画「暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー」を観てきましたが、完全にコメディーに振り切っていながら演出はド派手で5歳の長男は大喜びでした。
ところが、アメリカのヒーロー映画は対象年齢はそれよりかなり高め。設定も骨太で大人が楽しめる設計になっています。
昨今のヒーロー映画ブームが始まったきっかけは2008年の映画「ダークナイト」だと言われています。
闇の騎士?
もうタイトルだけで決して子ども向けではないと思わされますね。
さて、そんなダークナイトと同じ年に封切られたのが「アイアンマン」でした。
ダークナイトの主人公であるバットマンに比べると知名度は全然高くありません。
しかし、その評判はとても高く、マーベル作品ここにありと世に知らしめたのです。
映画「アイアンマン」の概略
主人公のアイアンマンことトニー・スタークは巨大軍需産業「スターク・インダストリーズ」の社長です。
主人公のプロフィールを見ただけで日本のヒーロー映画とは一線を画すものだとお分かりいただけたかと思います。
身も蓋もない言い方をすれば主人公はおじさんです
イケメンの若手俳優じゃないのね
公開年:2008年
上映時間:2時間6分
監督:ジョン・ファヴロー
主演:ロバート・ダウニー・ジュニア
続きが見たくなる!映画アイアンマンのあらすじ
以下、話の大トロに当たる部分のネタバレは避ける形で構成しています。
主人公は死の商人
物語はトニー(演:ロバート・ダウニー・ジュニア)が自身が開発したミサイル兵器をアフガニスタンに駐在しているアメリカ軍に売りつけにいく場面から始まります。
この一文で察していただけるでしょうか。
当初のトニーは戦争に積極的に加担する人間。彼を「死の商人」と呼ぶ人もいます。
よって、この行いの是非については観た人の倫理観によってかなり左右されるところです。
しかし、天は非だと判断したようです。
アフガニスタンの地でテロ組織「テン・リングス」のミサイルに襲われ意識を失い拉致されてしまいます。
何かリアルだね。大人向き
予備知識として現実の社会情勢が理解できていると楽しめるでしょ
目を覚ますと胸には青く光る電磁石が埋め込まれていました。
聴けばこの電磁石によってミサイルの破片が心臓に到達するのを引き留めているのだそうです。
この救命措置を施したのはホー・インセン博士。彼もまたゲリラに囚われた身でした。
ゲリラはトニーがアメリカ軍に売ろうとしていたミサイル兵器と同じものを自分たちにも作るよう強要してきます。
「アメリカ史上で最も有名な大量殺人者」とまでこき下ろされた彼ですが、当然拒否します。しかし、もちろんそうすると命はありません。
そこで二人の天才は兵器開発に協力をすると見せかけて、生命を維持するための電磁石の改良、そしてそれと連動するパワードスーツ“マーク1”を開発。
パワードスーツを纏ったトニーはその圧倒的な武力でゲリラを蹂躙して命からがら脱出したのでした。
トニーの覚醒、そして出立
アメリカに戻ったトニーはもう以前の彼ではありませんでした。
自分の開発してきた武器が不幸の連鎖を生んでいる--
身を持ってそれを体験してきた彼は帰国後の記者会見で軍需産業からの撤退を宣言します。
しかし、彼は巨大軍需産業の社長です。そして、会社は彼一人のものではありません。
スターク社副社長のオバディア・ステインが役員会でトニーの解任要求を提出します。
池井戸潤のドラマですか?
倍返しだッ
しかし、雑音を無視して、トニーはスターク社の技術を使って新たなパワードスーツの開発に着手します。
そして、開発は進みマーク2を経て、マーク3が完成。
マーク3を纏った彼は空を駆り、ビームを放ち、テン・リングスとの戦いに身を投じていきます。
戦いを経て
この後の展開はぜひ皆さんの目で確かめてください。
敵はテン・リングスだけではありません。
そして、その敵は意外な戦力を持ってしてトニーに挑んできます。
その敵を討ち果たした後、彼は自分こそがパワードスーツの中の人であると明かすかどうかの選択をすることになります。
彼の正体を知る全ての人間が反対したものの逡巡はありませんでした。彼は高らかに宣言します。
「私がアイアンマンだ」
トニーの性格が出ているねェ
そして、映画は終幕--
と思いきやエンドロールの最後にあるシーンが挿入されます。
それはスーパーヒーローを管理する国家組織「S.H.I.E.L.D.」の長官が作ったヒーローチーム「アベンジャーズ」への勧誘でした。
見所とアベンジャーズへの繋がり
映画「アイアンマン」、面白そうでしょ?
MCUの一番最初の作品なので予習は全く必要ありません。
一人のスーパーヒーローの誕生譚を純粋に楽しむことができます。
見所は以下の通り。
- アイアンマンへの変身シーンがとにかく格好いい!これぞ天才の機工技術
- アイアンマンの登場シーンも格好いい!素晴らしい重厚感
- スーパーヒーローといっても特殊な能力で戦うわけではない。彼の戦力はテクノロジー
- トニーの平和を願う気持ちがストーリーの随所で見られる
さて、ここからはMCUに絡めたアイアンマンの話を。
ストーリーの最後に触れられたとおり、話はあのアベンジャーズに繋がっていきます。
アイアンマンはアベンジャーズの中核を成すヒーローとして成長していきます。
さも当然かのようにアベンジャーズというワードを出しましたが、ついて来られているでしょうか?
映画「アベンジャーズ」は2012年の映画。
「日本よ、これが映画だ。」という見下し感満載のキャッチコピーがつけられた大ヒット映画です。
誰だよ、あのキャッチコピー考えた奴
今回のアイアンマンの後にハルク、ソー、キャプテン・アメリカとマーベルのヒーローたちそれぞれの主演映画が作られます。
その後、満を辞して彼らが集結し、未曾有の脅威に立ち向かうという内容です。
本作品を持ってして本格的にヒーローたちのクロスオーバーが始まったのです。
本作品を楽しめた方はまずは映画「アベンジャーズ」まで残り4作品を見ていただくことを目標に頑張っていただきたいです。
- インクレディブル・ハルク
- アイアンマン2
- マイティ・ソー
- キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー
きっと、今までに味わったことのない最高のユニバース体験ができますよ。
そして、先日アベンジャーズの最新作「Avengers: The Kang Dynasty」と「Avengers: Secret Wars」が発表されました。どちらも2025年の公開です。
まだまだ先の話ですが、そこに至るまでのロードマップは既に完成し、ファンはどのような形で再びヒーローたちが集結するのかを見届けることができます。
それを骨の髄まで味わい尽くすことができるのは、全てのMCU作品を視聴済みの選ばれし者なのです。
ゾッとすると同時に、ゾクっとしますね。
テン・リングスはアイアンマンによって壊滅されたと思いきや2021年の映画「シャン・チー/テン・リングスの伝説」で再びスポットライトが当てられます。
実はただのテロ組織ではなかったテン・リングス。どんな秘密が隠されているのでしょう?
また、S.H.I.E.L.D.の長官はもう既に存在しているヒーローチームに勧誘する形でトニーに声をかけてきました。
ということはMCUの始まりが本作だとしても、ヒーローチーム「アベンジャーズ」の始まりはまた違うということになります。
こちらについては2019年の映画「キャプテン・マーベル」で語られます。
どちらの作品も、「アイアンマン」から10数年の期間をおいての公開となりました。
たくさんの設定や伏線が緻密に練り上げられていることを感じられます。
いやぁ、壮大だった
勧めといてなんだけどよく見たね・・・・・・
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