ドラマ｢マイホームヒーロー｣10話(最終回)のネタバレ感想、考察、あらすじ。ドラマの評価は？

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こんにちは、ほろろです。

今回でドラママイホームヒーローは最終回。

放送後には映画の内容に大きく触れた予告も放送されました。

なんと映画版の舞台は7年後！

ドラマの登場人物たちも続投しており予習は必須です。

映画公開前に本記事でサクッとドラマを振り返っていってください。

記事の後半では今回の哲雄の行動について掘り下げた考察と

一見しただけでは気づけない恭一と哲雄の考え方の対称性についてお話ししています。

｢なるほど｣と膝を打っていただけること請け合いです。

ぜひ最後までご覧ください。

マイホームヒーロー第10話【ネタバレありでストーリーを振り返り】

命に換えても

そこに息子がいるかのように床に向かって名前を叫ぶ麻取義辰。

その哀しい姿を目の当たりにし哲雄は土下座をし謝罪をする他ありませんでした。

自首します

腹を括った哲雄。

しかし、義辰が括ってほしいと願ったのは腹ではなく首でした。

家族全員皆殺しだと叫びます。

哲雄は食い下がります。

殺すなら自分だけにしてほしい

自殺だって厭わない

しかし、義辰には到底受け入れられる願いではありませんでした。

彼は息子を殺され、生き地獄を味わされているのです。

犯人を同じ目に遭わせなければ気が済みません。

義辰はスマホを手に取り、窪に電話をします。

このまま話をさせると犠牲者は自分だけじゃなくなる

瞬間的に取るべき行動を判断し、哲雄は義辰に襲い掛かりました。

義辰は抵抗をしますが、スマホを叩きつけられ画面が割れます。

電話の向こうでは窪が怪訝な顔つきをしていました。

只事ではないと感じ取り、義辰に随行させた部下に電話をします。

部下は零花のマンションの外で待機していました。

窪の指示を受け部屋の中へ確認に急ぎます。

部屋の中では哲雄と義辰がもみくちゃになって乱闘をしていました。

義辰が持参していた催涙スプレーで哲雄の視界が奪われるものの彼の反撃は義辰に命中。

転がり落ちたスプレーを手に取り、声の出所から位置を判断し義辰に向かって噴射。

二人とも目が見えなくなります。

お互いにぐちゃぐちゃに腕や足を伸ばし懸命に戦います。

元々格闘に長けているわけではない二人なのでまるで子どもの喧嘩です。

吹き飛ばされた義辰。

義辰の目は回復しつつあるのか、たまたま近くにコードがあることに気づきそれを手に取ります。

催涙スプレーのダメージが残る哲雄は四つん這いになって呻いており背後から近づく気配に気づきません。

そしてコードは的確に哲雄の首に巻き付きました。

哲雄の脳への酸素供給が遮断されます。

義辰は今は亡き愛する息子に捧げるようにその名を叫びながら腕に込めた力を強めていきます。

父親

誕生した一粒種の息子が家にやってきたその日。

ろくに親から愛情を注がれてこなかった義辰の人生に一筋の光が差しました。

まだこの世の何にも染まっていない赤子は義辰が差し出した指を柔らかく握ります。

これが僕の子ども？

しかし、それ以上どう接すればよいのかわからなかった義辰は延人へ愛情を注ぐことができず、結果的に彼は非行に走り少年院へ収監されます。

妻とも離婚をすることになり生きる意味をなくしてしまいました。

ある日、窪が義辰に接触をします。

義辰は仕事ができる男でした。

その敏腕を聞きつけ、組織に取り込もうとしているのです。

孤独を極め、今までの人生を悔いている義辰の心の隙にスルリと入り込みます。

息子が出所したらまとめて面倒を見る

義辰は依頼人が暴力団であることを承知済みで手を貸すことにしました。

義辰の第二の人生が始まりました。

詐欺師となり、しかもそれは天職でした。

罪に罪を重ね、ガンガン金を集め

そして組織に一目置かれ、重宝されるようになりました。

順風満帆な第二の人生。

刑期を終え出所してきた延人も変貌した父の姿に目を丸くします。

気合い入ってんじゃん、親父

父を認める延人の一言に義辰は悶えます。

はれて親子になった二人。

金も地位も愛も。

義辰は全てを手に入れたのです。

その足元に転がる蹂躙された弱者共のことなど気にも留めません。

ところがまさかその中に家族を守るために殺人を犯す者がいようとは。

その中のひとりに最愛の息子の命を奪われることになろうとは。

絶命

義辰は息子の無念を晴らすべく、全力でコードを締め上げました。

哲雄はもがき苦しみ

しかし、残った意識と生存本能で必死に脳を回転させます。

ベルトを外して、義辰の手から自分の首に向かって伸びるコードに引っ掛けます。

ありったけの力を振り絞り、引っ張りました。

哲雄の思いもよらぬ反撃に義辰は体勢を崩します。

そのままハンマーのように襲い来る哲雄の後頭部が彼の鼻っ柱を砕きました。

義辰は非力でした。

哲雄を殺すことができません。

勉強しかしてこなかったことを悔やみます。

しかし、外には随行していた窪の部下がいます。

義辰が戻ってこなければ鳥栖家が追い詰められていくことは自明です。

義辰を生かしても、殺してもどちらにせよ既にチェックメイトでした。

｢破滅｣という揺るがない運命に向かいつつあることを義辰は指摘し笑います。

そして、彼は台所に向かい、その手に刃物を握りました。

窒息のダメージから回復できず動けない哲雄の前に立つと大きく振りかぶります。

そして、その凶刃は義辰自身の腹に深く突き刺さりました。

延人を一度でいいから抱き締めればよかった

この世に未練、恨みを残しながらその目に絶望を宿し義辰は絶命しました。

延人……

愛しげに呼んだ息子の名前が義辰−−

息子との接し方を間違え続けた男の最期の言葉でした。

それはあっという間の出来事でした。

哲雄は自分の犯した罪が連鎖的に新たに命を奪ったことを自覚します。

僕はずっとあの日に縛られ続けている

窪の部下が義辰を探し部屋を訪れます。

しかし、玄関に義辰の靴がないことを確認すると外に出て行ったと思い込み慌てて飛び出していきます。

それを見届けると哲雄は隠れ場所のクローゼットから出てきました。

落ち着き払った態度でバスルームに行くと浴槽には体を折り曲げられた義辰の亡骸が押し込められいます。

きっと相手が恭一ならこんなにあっさり逃れることはできなかったはずです。

哲雄はお馴染みのスーツケースと共にすぐに部屋を出ました。

ここからは一人で

そこへ妻の歌仙から着信が入ります。

帰りの遅い哲雄を心配しているのです。

哲雄の態度から何かただならぬ事態に巻き込まれたことを知り、あの日のように協力を申し出ます。

しかし、哲雄は｢零花の側にいて｣とお願いしやんわりと拒否します。

今度こそもう巻き込みたくなかったのでしょう。

電話を終えた歌仙は零花と一緒に帰らない哲雄に想いを馳せます。

零花の中では恭一が実は零花のストーカーであり

哲雄は彼から娘を守っているということになっています。

零花は父の本当の奮闘を知りません。

しかし、一生懸命に娘のために動いてくれていることは知っています。

零花は小学生の時に海で溺れかけたところを哲雄に救われたことを思い出しました。

いつも守ってくれる哲雄は零花にとってのヒーローです。

今度は私が守らなきゃ

零花は未だ帰らぬ父を想います。

天雷

哲雄は満身創痍でした。

人気のない山中、氷雨が降りしきる中

いつかそうしたようにシャベル一本で一心不乱に穴を掘り続けます。

これで全てが終わる

しかし、直後、それは疑念に変わります。

自分のせいで死んだ人々

延人　恭一　義辰

家族を守るためとはいえ、罪の連鎖が止まりません。

哲雄は犯した罪に押し潰され絶叫します。

いつか全てが赦される日が来るだろうか？

雷が天を割り、哲雄の顔を赤く染め上げました。

まるでそれは絶対に赦さないという神の意志のようでした。

弱いから強いんだ

穴の中に義辰の死体を遺棄し、ふらふらになりながら哲雄はそれでも帰ってきました。

一晩中待っていた歌仙が家の外で出迎え、ビンタを見舞いました。

いなくなってしまうかと思った

泣きながら不安を訴え、帰ってきた夫に身を寄せます。

哲雄は初めて知ります。

歌仙も同じだったことを。

決して強いわけではなかったことを。

弱いから強いんだ。

物言わぬ告発

半年の時が経ちました。

その間、組織の魔の手が鳥栖家を襲うことはありませんでした。

鳥栖家は平和な日々を過ごしています。

哲雄は今あるこの幸せを噛み締めていました。

今日は零花が帰ってくる。

鳥栖家は穏やかな生活を営み続けます。

7年後、地獄の門が開くその日を迎えるまでは。

それはよく晴れた日のことでした。

その前日、御後山(おおごさん)を襲った台風は

山の斜面を容赦なく削り取りました。

ひとつの髑髏が土の中から現れます。

その眼窩は神罰を祈るように天に向けられていました。

映画を見るのにドラマは不可欠？

最終話、出番がなかったなぁ

マイホームヒーロー10話でした。

ドラマはここで一区切り。

続きは映画で、ということになります。

アニメも同じくここで完結しています。

細かいところで違う点はあるものの筋は一緒なので

アニメ版しか見ていない方、原作漫画しか読んでいない方も映画を楽しめますね。

放送終了後には英語の予告も流れ、そのストーリーの全体像が見えてきました。

詳しくは以下の動画で解説しています。

マイホームヒーロー第10話【気になるポイント】

では、今回の気になったポイント。

なぜ煮込まなかった？

哲雄は死体処理のスペシャリストです。

延人の処理をした時は犯罪が露呈しないよう

丁寧に手間を掛けて肉を煮込み、破片はトイレに流し、骨は分けて処理しました。

それに比べると今回の処理のおざなりなこと。

山に埋めただけです。

結果、最後の最後で髑髏が｢こんにちは｣してしまいました。

きっと、哲雄は精神的にも肉体的にも限界だったのでしょう。

延人を処理した時は歌仙の全面的な協力がありました。

しかし、今回はそれを断っています。

｢家族を皆殺しにする｣と言った当人はもうこの世にいないものの

そのフレーズが｢もう家族を巻き込めない｣という感情のフックになっていたことは間違いありません。

ひとりで煮込みを行うには気力も体力も残っていませんでした。

結果的に彼は山に向かうことにしました。

山に埋めるという行動は5話にて窪に指示されるがまま行っています。

ひとりで処理を行うとなった時にこの処理法を思い出したのは必定だったのです。

絶対に知っておいてほしい！哲雄と恭一。正反対の二人

今回、初めて恭一が一切登場しませんでした。

哲雄の中で彼は既に殺されたことになっています。

最終話は哲雄視点でしかストーリーが展開しなかったので登場しなかったのも無理ありません。

彼が義辰に真犯人を告発した後どうしたのかは劇場版で語られるのを待つしかありません。

ところで哲雄が最後に辿り着いた境地が恭一の哲学と対称的だったことに気づきましたか？

まずは哲雄

弱いから強いんだ

そして恭一

弱者は正義を貫く権利すらない

最終的に敵対することになったふたり。

彼らの考え方が真逆になっていることは二人の関係を象徴するようで深いですね。

そして最終的に勝利者となったのは弱者でした。

自身の哲学を否定されることになった恭一。

その半日前には弱者側に寄り添う隙を見せていました。

劇場版で彼がどう変わっているか楽しみですね。

＼映画に向けて予習／

ドラマの評価は？

ドラマ「マイホームヒーロー」に対する世間一般の評価は様々。

全体的にはポジティブな反応が多いようです。

特に歌仙さんを演じる木村多江さんの演技やキャラクターの個性を評価する声が多く見られました。

佐々木蔵之介さんと木村多江さんの演技はやはり安定感がありますね。

僕がベタ褒めしていた吉田栄作さんも「新境地を開いた」と評価されています。

掠れて震えた声が異常性を際立たせていましたね。

しかし、「映画に導く終わり方には不満」と感じる視聴者もいるようです​​。

ドラマだけでも漫画で言うところの第一部は完結しています。

アニメも同じところで終わっていました。

しかし、鉄雄が犯した罪に決着はついておらず、零花に知られた時にどう向き合うかも気になるところ。

全ては映画に続きます。

当ブログでは映画のレビューも行なっているので、映画が気になる方はご覧ください。