ドラマ｢マイホームヒーロー｣5話の感想、考察。佐々木蔵之介・高橋恭平出演

本記事の内容はYouTubeでも紹介しています。毎クールドラマを取り上げているのでぜひチャンネル登録をよろしくお願いします。

こんにちは、ほろろです。

マイホームヒーロー第5話を視聴しました。

今回は期せず二人の父親が対面することになりました。

娘の彼氏を○した父親、鳥栖哲雄。

○された彼氏の父親、麻取義辰。

絶対に出会ってはいけない二人が酒を酌み交わすという片時も目を離せない展開でした。

麻取義辰さんを演じる吉田栄作さん。

「天 天和通りの快男児」で演じた赤木役がめちゃめちゃハマっていたんですよね。

本作で初めて彼の演技を見るという視聴者の方もおられるのではないでしょうか？

この話から本格的にストーリーに絡んできましたが

いやぁ、怪演が板についていました！

掠れた震え声と顔にかかる長髪が最高にキモかった！褒めてる

一見、二人の出会いは偶然に見えます。

ご都合主義という声もありますが僕は思うんです。

偶然ではなく運命だったのではないかと。

二人の父親は家族を愛しているという共通点はあるのに絶対に分かり合うことはできません。

まるで神様がこの業には必ず決着をつけなければならないと囁いているようです。

どのような結末を迎えるのでしょうか？

マイホームヒーロー第5話【ストーリーを振り返り】

銃撃戦の末、死を覚悟した哲雄。

その窮地を救ったのは相棒の恭一のボス、窪でした。

生き延びることができた哲雄と恭一でしたが、まだまだ困難は続きます。

なんと言っても久保は犯罪組織の人間なのです。

ヒーローではありません。

ただで済むわけがありません。

仕事をしていけ、と窪に脅され連れてこられたのは山の中。

車のヘッドライトに照らされた哲雄は雨合羽を着せられカメラを向けられています。

カメラを持つ男の隣では別の男が哲雄にカンペを向けています。

鳥栖哲雄です。今から私が○した死体を処分します。

指示されるままカンペの内容を読み上げるしかない哲雄の手にはチェーンソーが握られています。

哲雄は今回の銃撃戦で犠牲になった死体の処理をさせられ

その上その行為を映像で記録されてしまったのです。

こんな方法より煮込んだ方が確実なんですけどねぇ。

返り血に染まりながら哲雄は二度目の死体処理に励みました。

事態は更にまずい方向に転じました。

今回は哲雄が犯罪行為をしている記録が残ってしまったのです。

組織に弱みを握られた哲雄は組織の操り人形となるしかありません。

窪は映像を眺めながら「絞り尽くしてやる」とご満悦な表情を浮かべました。

組織の目的は哲雄の妻、歌仙の実家から金を巻き上げることです。

当初は哲雄の娘、零花に延人を近づけさせるという回りくどい手段を取っていましたが

今や延人不在でも計画を進められる準備が整ってしまいました。

片隅では重傷を負い、息も絶え絶えの恭一が呻いていました。

前回、哲雄に救われ、つい自分の過去を明かしてしまった恭一は何を思うのでしょうか？

解放された哲雄が家に戻ると何も知らない零花が少し遅めの誕生日プレゼントを用意していました。

「老後安泰」と縫い付けられたお守りです。

できれば老後ではなく今……とボヤく哲雄でしたが

娘からのプレゼントに奮起しない訳がありません。

事態は悪化した、それでも彼には守るべき家族がいます。

そのために人まで○したのです。

引くことなどできるはずありません。

前回、もう家族を巻き込めないと決意した哲雄でしたが背に腹は変えられません。

力強い眼差しで協力をかって出た歌仙に起死回生のプランを伝えます。

歌仙は学生時代の演劇仲間・田端に協力してもらい、ある作戦を試みます。

田端を演じているのは原田龍二さん。

この前の週にはドラマ相棒に出演されていました。

三枚目の役がぴったりです。

田端は挨拶の後に「流石に老けたね」と余計なひと言を添えます。

こんなに空気の読めない男と一緒に過ごす学生時代。

ゾッとします。

歌仙は田端に依頼をします。

結婚式で流すビデオを撮りたいので新郎役を演じてほしい

哲雄のプランは延人が生きているように見せかけるため

まるで彼が生きているような証拠のビデオを捏造するというものでした。

なんで後ろ姿なわけ？

と不満そうな田端でしたが、顔が映ってしまっては元も子もありません。

歌仙に乗せられなんだかんだノリノリで撮影に応じる田端でした。

無事に撮影が終わり延人と思しきチンピラ然とした人物が自転車に当たり散らす映像が撮れました。

新郎のとんでもない過去です。

別れ際、田端は歌仙に問います。

歌仙ちゃん今幸せ？

無駄に察しのいい田端。

歌仙は複雑な表情を浮かべるのでした。

一方の哲雄は前回響から入手したSNSのアカウントへのログインを試みていました。

延人の裏アカウントです。

ユーザーIDはわかっているのでパスワードさえあればログインができます。

哲雄は計画のためどうしてもログインしなければなりませんでした。

しかし、赤の他人のパスワードなどわかるはずもなくセキュリティーの前に屈します。

そのSNSはパスワードの再発行を提案してきます。

秘密の質問「昔飼っていたペットの名前」を入力すれば再発行の手続きが可能となります。

哲雄は名探偵になれるでしょうか？

哲雄はヒントを求め、延人行きつけのバーに行きます。

響から教わったのでしょう。

メニューを見ていると、隣に座っていた男がテーブルを指でコツコツと叩いていました。

しかも、その男、初対面のはずなのにねっとりと粘度の濃い眼差しで見つめてきます。

男は「どうも～」と声をかけてきました。

まさか声をかけてくるとは

たじろぐ哲雄に無遠慮な視線が注がれ続けます。

哲雄がどこかで会ったことがあるのかと聞くと、「帽子？」とひと言。

「お酒を飲むのにどうして帽子をかぶってるの？」と言うのです。

哲雄が頭をケガしているからだ帽子を取って見せます。

男は「へぇ」と興味無さげに呟きました。

その後も得体の知れない男との会話が続きます。

会話の流れで職業を問うと気味の悪い表情を浮かべて沈黙します。

全くかみ合いません。

しかし、自身が営業職であることを打ち明けると自分もそのような仕事と教えてくれます。

哲雄は全く気づいていませんが、この男は麻取義辰。

哲雄が○した麻取延人の父です。

彼の仕事は詐欺師なので、確かにターゲットに営業を仕掛けています。

言い得て妙。

奇妙な隣人のことはさておき、本来の目的である情報収集のためバーテンダーに延人の写真を見せようとした哲雄ですが

義辰はそこで不意に「子どもいる？」と尋ねてきました。

共通点がある哲雄に興味が沸いたようです。

写真はポケットに仕舞い込まれました。

ここで写真が見られていたら大事になっていたに違いありません。

哲雄が応対すると、義辰は「大きくなっても親にとっては小さい子どものままなんだよねぇ」と語ります。
そして哲雄が同意して話しているのを遮り

「もしもさ、子どもが誰かにケガさせられたり、ひどい目に遭ってたら、どうする？」と質問します。

哲雄が「それはもちろん、相手方に謝罪を…」と答えている途中で

義辰は「○すだろうね」と自分の考えを述べました。聴く気ねぇ

そこには一片のの悪意も躊躇もありませんでした。

「家族もろとも皆○しに」と続けた彼の言葉。

ゾッとしますが自分も延人を○したのです。

しかし、同意などできるはずありません。

現実に起きた出来事を頭の隅に追いやり

あくまで道徳的に社会的にどうかと口にします。

しかし、男は「割り切れるかなぁ」と哲雄の意見に異を唱えます。

続け様に「息子に会いたいなぁ」と涙し、息子への想いを語りだしました。

息子が乱暴な幼少期を過ごしたこと

「キャップ」というペットを与えられて落ち着いたこと

しかし中学生になって不良への道を歩み始めたこと

母親に見放されたこと

自分だけでも愛情を注ぎたいこと

哲雄は「息子」が延人であることなど知る由もありませんが

義辰の息子への愛情の強さと恐ろしさ、その異常性をまざまざと感じ取っていました。

それでも同じくらいの年頃の子どもを持つ親同士、分かり合えた部分もありました。

哲雄と義辰、偶然にも年齢も同じ47歳だったことも判明し、この出会いに乾杯をします。

一気に飲み終えた義辰は疲労感を滲ませながら

今日は行方不明になった息子の行きつけの店に彼を探しに来たと語ります。

それを聴いた哲雄は勘付いてしましました。

せっかくですから、お名前お伺いしても？

義辰は即座に「山内と申します」と言い

訊き返された哲雄は「田端です」ととっさに学生時代の友人の名を出しました。
二人とも偽名。

分かり合えたように思えた二人ですが、しかしどちらも道を踏み外しているのです。

その言葉を最後に、それ以上は何も語ることなく義辰はバーを後にしました。
店を出た義辰は、人が変わったかのように声のトーンを変え独りごちます。

視線のブレ、上ずった声、一瞬の間。おそらく偽名だろうね。あの顔、覚えていよう

対して哲雄は当初の目的を遂行します。

バーテンダーに延人の写真を見せて心当たりがないか尋ねます。

バーテンダーは驚きながら「今のお客様もこの人捜してましたよ」と告げました。

確信に緊張が走ります。

今の男、延人の父親だ

これを運命と言わずなんと形容しましょう。

哲雄はスマホを手に取ります。

そして秘密の質問に答えます。

昔飼っていたペットの名前、それは「キャップ」である、と。

哲雄の前にあえなく屈したSNSは禁断の扉を開きます。

帰宅した哲雄は歌仙に延人の父と思いがけず出会ってしまったことを話します。

そして、彼の言葉のひとつひとつをつぶさに思い起こします。

もし、子どもが誰かにケガさせられたり、ひどい目に遭わされたらどうするのか？

彼は澱みない眼で、強い意志を持って、絶対に許さないと、確かに言ったのです。

○すだろうね。家族もろとも皆○しに。

あの男にも家族はあった

哲雄はその真実を反芻します。

ショックを受ける夫に歌仙は今日田端に問われた「幸せ」について語ります。

幸せかどうかなんてどうでもいい

家族が一緒にいられればそれでいい

歌仙の言葉に哲雄は涙を流しました。

家族への想いを強めた哲雄。

迷いを断ち切り、スマホを手に取りました。

翌日、哲雄は恭一と合流しました。

この日も延人の捜索です。

絶体絶命の危機を力を合わせて乗り切った二人ですが恭一の哲雄に対する態度は変わっていません。

程なくして恭一に電話がかかってきます。

それは延人が見つかったという驚愕の知らせでした。

確認するとSNS上で自転車に当たり散らす金髪の男の動画が拡散されています。

迷惑な人物として晒されているのです。

なんとコメント欄では延人と思しきアカウントが「今すぐ消せ！！」と怒りを爆発させています。

しかし、恭一はすぐに指摘します。

それ本当に延人さんですか？

さすが。勘が鋭い。組織はもっと恭一さんを大切にした方がいいです。

その一方で義辰はこの情報に狂ったように興奮していました。

哲雄は白々しくも「延人さん見つかったんですか？」と尋ねます。

しかし、恭一は延人本人を見つけるまでは断定しない、と哲雄の解放を拒絶しました。

組織の拠点に向かったふたり。

そこでは大掛かりな捜査が行われていました。

専門家にも調査を依頼し、そしてそれはあっさりと結果が出ます。

ほぼ偽物だそうだ

動画をでっち上げた奴がいる。そして、そいつが延人の失踪に関わっている。

当然の結論に訝しむ構成員の中でひとり哲雄は表情を強張らせていました。

そして、そんな哲雄に恭一は鋭い視線を送っていました。

映画を見るのにドラマは不可欠？

マイホームヒーロー第5話【感想】

というわけでマイホームヒーローの第5話でした。

今回は義辰の狂気がこれでもかというくらい伝わってきた回でした。

SNS上でも原作のキャラクターがそのまま出てきたようだ、と大変評判になっています。

義辰は組織の人間ではなく、協力者という立ち位置です。

約束の金曜日までに延人が見つからなければこの同盟は破棄されることになります。

義辰は詐欺師としてとても有能なので彼を失うのは組織にとっては大きな痛手。

なんとしても延人を見つけなけれななりません。

哲雄は組織から逃れるために行動していますが

これからはその他に義辰の動きにも気を配らなければなりません。

哲雄はどんどん追い詰められていきますが義辰という第三勢力の出現によって

物語はより深みを増し先の展開が予想できなくなっていきます。

恭一は銃撃戦で哲雄に少しだけ本当の自分を見せましたが、今回はそんなことなかったのように振る舞っています。

しかし、哲雄が彼の命を救ったのは事実。

これがこの後の物語でどう関わってくるのか、恭一の感情の機微にも注目です。